●デュラハン(海外)●



デュラハンはスコットランドやケルトの伝承や民話に現れる一種の妖精である。
名前の由来はあまりはっきりしておらず「DULLAHAN」と書き、デュラハン、ドゥラハン、ドラハンなど
呼ぶそうです。

その特徴は、首の無い騎士の姿で自らの首を小脇に抱え、『コシュタ・バワ(Coite-bodhar)』という名前の首の無い馬の引く二頭立ての黒い二輪馬車に乗って現れるらしい。と言うのが一般的ですが、実は馬車に乗っているのは、自分の首を小脇に抱えた女性だそうです。
女性の姿から甲冑騎士の姿に変わってしまったのは、馬車=騎士というイメージが付いてしまったからかもしれません。また、北欧神話などにはワルキューレ(戦乙女)などの「戦場で死者を導く女妖精」に関する伝承が多いので、その辺りも影響しているかもしれません。
ほかにも、デュラハンが現れたのは貴族など高貴な人の家限定だったようで、それも関係しているのでしょうか?

ちなみに、Coite-bodharとは『無音の馬車』という意味らしい。

彼女が何をするのかと言えば、馬車に乗って町中を走り回り、一件の家の前で止まります。その家には近いうち、だいたい1年以内に死人が出るそうです。
死人の出る家に現れるというのは妖精のバンシーとも似ているように思えます。
しかしバンシーが相手が死ぬのを待っているのに対して、デュラハンは相手が死ぬ前に現れ、死を知らせます。まるで死神のようです。
そして、デュラハンが扉の前にいる時にうっかり扉を開けてしまうと大量の血を浴びせられてしまうと言います。その血を浴びてしまってどうというのはないのですが、かなり気分が悪そうです。

古代のヨーロッパでは死者を埋葬する時に首を切る習慣があったらしく、その習慣がデュラハンを生み出したのではないかと思われます。首を切るのは、死者が生き返ってこない為なのでしょうか?


妖怪語りの方でデュラハンを描いたときに、元々は女性の姿だったと知り、
その時から和風で描きたくてたまりませんでした。

色ははコピックと色鉛筆で塗りました。
日本妖怪の感じで塗っても良かったなとも思います。
気に入ったので、また描きたいですね。